飲む点滴なんて言われる甘酒や、少し前に話題になった塩麹は何から出来ているか知っていますか?
また、醤油や味噌、みりんといった日本料理の調味料を作る時にも必要なもの。
それは、麹(こうじ)です!
そして、その麹は、蒸した麦や米や大豆に”麹菌”という微生物を繁殖させて出来たものなんです。
麹や麹菌・・毎日と言っていいほどお世話になっていながら意識することもない存在ですよね。
麹菌ってなに?
さきほど、麹菌は微生物と言いましたが、実は糸状菌の一種でカビなんです。
麹菌の胞子は3~10マイクロメートルです。
1マイクロメートルは100万分の1メートルなので・・とにかく、ものすごく小さな菌ということです。
蒸した麦に麹菌を繁殖させたものが麦麹で、大豆に麦麹を加えたら麦みそになるし、蒸した米に麹菌を繁殖させたら米麹で、大豆に米麹を加えたら米味噌になるというわけなんです。
愛知県の八丁味噌は、蒸した大豆に麹菌を繁殖させた大豆麹を使って作った味噌で、長期間熟成させて作ります。
さらに、甘酒も米麹で作られているんですよ。
なんだかこれまで特に考えたこともなかったけど、私たちの周りには麹菌があふれていますね。
でも、麹菌って結局カビでしょ?
確かに麹菌はカビです。
中には人に感染して病気を引き起こすものや、食品に生えた時にカビさせちゃうものもあるというので、本当にカビなんですね~・・。
しかし!
麹菌の中でも、人間にとってうれしい効果をもたらしてくれるということを発見した人がいたからこそ、今、私たちはこうして味噌や醤油を使った美味しい料理が食べられているんですよね。
麹菌は、でんぷん質を糖分に、またたんぱく質をアミノ酸に分解することで、甘味や旨味を引き出してくれているんだそうです。
さらに、分解の過程でビタミンやミネラルといった、人間に嬉しい効果のある栄養成分も作り出してくれているんです。
麹菌の中には、それだけたくさんの酵素 (ざっくり言うと色々なものを分解して別のものに作り変えるたんぱく質のこと。) が含まれているということですよね。
そのため、麹菌によって作られた発酵食品は、 ”酵素の宝庫” なんて言われるんだとか。
酵素がたっぷり入った麹菌
そもそも発酵とは何かというと、食材に含まれているたんぱく質やでんぷんなどを分解&合成して、人にとって有効な成分を作り出してくれる代謝のことです。
この発酵によってもとの食材にはなかった栄養が加わって、さらに美味しくなった食べ物を発酵食品というんです。
そして、その発酵を行う微生物には、麹菌、酵母菌、乳酸菌、納豆菌などがいます。
なんだかみんな聞いたことがある名前ですね。
そういう色々な菌がいる中でも、麹菌を使った発酵食品は酵素の宝庫と言われているように、本当にたくさんの酵素が含まれているんです。
今知られている酵素のほとんどが、麹菌の中には含まれているんじゃないかと言われているんだそうですよ。
ほとんどの酵素って・・そんなの絶対、身体に良いのは間違いないでしょう!
日本の発酵食文化
日本は高温多湿で発酵に適した環境なので、昔から発酵食品を食べてきました。
文献が残っているのは奈良時代の頃からですが、実は縄文時代にはすでに、アワやヒエを原料としたお酒が作られていたと言われています。
現在日本で作られている味噌やみりん、甘酒、醤油などの発酵食品は、日本にしかいないアスペルギルス オリゼ(和名:ニホンコウジカビ)という麹菌で作られています。
アスペルギルス オリゼは、2006年に「国菌」に認定されています。
国鳥(キジ)や国花(桜)は有名ですが、”国菌”なんていうものもあったんですね!
アスペルギルス オリゼは安全で応用性も高いことから、医薬品などにも使われているようです。
まさに、日本の宝ですね。
海外では日本食が注目されているにも関わらず、欧米化の進んだ日本の食卓・・。
日本人も、もう一度昔ながらの健康食である発酵食品に目を向けてほしいですね。
麹菌を使った発酵食品の効果とは?
実は発酵の仕組みは、腐敗と同じです。
ではどこに違いがあるのでしょうか?
それは、食品や微生物の種類でもなく、生成物の違いでもありません。
答えは、なんと”人の価値観”なんです。
人にとって害がなく、美味しくなったし栄養も増えててうれしい変化だよね~、となればそれは発酵だし、逆に人に有害であればそれを腐敗と呼ぶんです。
だから、納豆が嫌いな人が「納豆なんて、豆が腐ってるだけじゃん」というのは、あながち間違いではないんですね。
だって、その人にとっては全然ありがたい変化でもなく美味しいとも感じていないんですもんね。
しかし、やっぱり発酵の力はすごいんですよ。
というわけで、次は、麹菌を使った発酵食品が、どんなふうに私たちにありがたい効果をもたらしてくれるのか、ということを紹介しようと思います。
腸内環境改善効果
発酵すると麹菌はどんどん増えていきます。
そして、麹菌に含まれる酵素が、分解によって糖や食物繊維を作り出します。
腸内に棲んでいる乳酸菌をはじめとする善玉菌は、糖や食物繊維、さらに菌でさえも死菌、生菌に関わらずエサにします。
エサを得た善玉菌たちは、どんどん数を増やしながらいい仕事をたくさんしてくれるんです。
腸内の菌の数は決まっているので、善玉菌が増えるということは悪玉菌は減ります。
そして腸内環境が整うと、便秘解消や美肌、免疫力のアップといったうれしい効果がたくさん期待できるんですよ!
身体に負担がかからない
発酵食品は、麹菌などの微生物に含まれる酵素によってある程度分解が進んだ状態なので、すでに消化されやすい状態にあります。
つまり発酵食品は、体に負担をかけずに胃腸で吸収することが出来る食品だということです。
美味しくなる
発酵食品の味には、深みがありますよね。
麹菌は生き物なので、気候や条件によってその働きには違いが出て、同じ麹菌を使ったとしても全てが同じ味になるわけではないんです。
そういったことも、発酵食品のあの独特な味や風味を引き出しているんですね。
さらに、たんぱく質やデンプンを分解してアミノ酸や糖に変換する時に、旨味や甘味成分をたくさん含んだ食品に変身していきます。
また、麹は食物を柔らかくする力もあります。
例えば、ブームになった塩麹を鶏のむね肉と一緒に漬け込んでおくと、パサつきやすいむね肉が柔らかくなります。
これは、麹菌が食材を分解するからです。
さらにアミノ酸を生み出し旨味もアップ!柔らかく美味しいむね肉になるというわけです。
栄養価がアップする
発酵してアップするのは、その美味しさだけではないんです。
発酵すると、酵素の働きにより、もとの食材にはなかった新しい栄養成分を作り出したり、栄養価をアップします。
そして、酵素の多くは単体では仕事ができないので、手助けをしてくれる補酵素が必要なんですが、新しく作り出されたビタミンやミネラルこそ補酵素として活躍してくれる成分なんです。
長期保存できるようになる
昔は今のように食料が豊富ではなかったし、保存をするのにも冷蔵庫もありませんでした。
そんな時、貴重な保存栄養食としての役割を担ってきたのが、発酵食品です。
食物についている発酵菌がたくさん増えていくことで、腐敗菌を寄せ付けないようにするという効果があるんです。
そのため、発酵食品は腐りにくくずっと美味しく食べられるんですね。
麹は美肌にも効果あり!
日本酒作りにおいて、酒蔵で仕込みを行っている杜氏(とうじ)は、冬の寒い時期に水を扱うにも関わらずすべすべとしていて美しいというのは有名な話ですが、これがまさに麹の効果なんです!
蒸した米に麹菌を繁殖させ米麹を作ると、米の時にはなかった成分が、新たに約400種類も作られます。
その中にコウジ酸という成分があるのですが、このコウジ酸は、チロシナーゼというシミの原因となる酵素の働きを邪魔してくれるんです。
そのため、メラニンの生成が抑えられて、シミのないきれいな肌になれるということなんですね。
さらに、にビタミンB類やビオチン、パントテン酸なども作り出してくれるんですが、ビオチンは粘膜の保護に、パントテン酸はコラーゲンの育成に効果があると言います。
そしてビタミンB類ですが、ビタミンB2は健康な髪や爪、そして肌を作って成長を促してくれます。
そしてビタミンB6は、アミノ酸を体内に供給して新陳代謝を活発にさせることで、潤いやハリのある美しい肌を維持してくれるという効果があるんです。
麹の入った化粧品などもよく見かけるようになりました。
これだけ肌にいい成分が入っているし、もう杜氏さんの手によってその効果は実証されているんですから、麹の美肌効果は疑いようがないですよね。
まとめ
麹や発酵ってなんだかよく分からなかったけど、微生物たちのものすごい頑張りによる奇跡だったんですね。
そしてそんな奇跡が、大昔から人間の健康を守ってきてくれたと思えば、微生物たちに頭が上がりません。
これからは、もう少し昔ながらの発酵食品を取り入れた食事を心がけたいですね。
ただ、だからといって急に食生活を変えたり、ぬか床を作ろう!なんてちょっとハードルが高いですよね・・
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